古来より日本には、家を建てたときの贈り物として新築祝いという文化が存在します。
百貨店やデパートにおいては、「新築祝い用」と銘打って売られる贈答品なども多く、お中元やお歳暮と同じく贈り物の文化として根付いていると言えるでしょう。
家は、生涯のなかで一番高い買物と呼ばれています。生涯で一番高額な買物ですから、贈る側も、そう何度も遭遇することはありません。ですが、新築祝いのマナーを知っておかなければ上司や友人が新築物件を建築した際に失礼にあたります。そこで、この記事では新築祝いとそのマナーについて解説して参ります。
新築祝いとは
そもそも新築祝いとは、親族や知人、友人が新たに自宅や事務所を新築したときに、家内が末永く安全で繁栄が続くようにお祝いの気持ちを贈るものです。
この新築祝いの風習は意外に古く、落語の「家見舞い」という演目から引用されています。「家見舞い」は江戸時代から明治時代に作られた落語で、生活に欠かせない水をためておくものを送ろうとするのが起源となっています。先に挙げた通り、新築の家を建てることは人生においても高価な買物ですので、盛大にお祝いをしてあげましょう。
新築祝いの相場
新築祝いの相場は、地域によって異なります。その理由として日本は地域ごとに特性が異なり、それが少なからず影響しているようです。
また、贈る相手によっても新築祝いの相場は変化します。参考までに親しい友人であれば、相場は5百円から1万円程度となります。現金ではなく、贈答品を送る場合は、相手の好みを事前に調べておくと良いでしょう。あまりに高額な商品は友人に気を遣わせてしまうので商品券や友人の好みを自分で選べるカタログギフトでもいいかもしれません。贈る品物の金額は5000円から1万円が相場です。
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尚、上司や目上の人に贈る場合は、およそ5000円から1万円が相場ですが、複数人でお金を出し合って、より高額のものを贈るというのも手です。こちらも、事前に上司の好みにあったものを調べて贈ると良いでしょう。
新築祝いで贈ってはいけないもの
ただし、新築祝いと言っても何を贈ってもいいわけではなく、中には贈り物として不相応な品も存在します。
例えば、壁掛け時計や絵画のような「壁に設置するインテリア」などが挙げられるでしょう。こちらは、家を彩る際には役立つものですが、設置するためにはクギやビスで壁に穴をあける必要があります。せっかく立てた家を傷つけることに抵抗がある人も少なくないため、新築祝いとしてはあまり適切ではありません。
また、火事を連想させるという理由から、トースターやストーブのように「火を連想させる品物」も新築祝いにはタブーとされています。よほど憎い相手だったとしても、贈り物として選択することは控えたほうがいいでしょう。
贈る時期
新築祝いは早めに贈るようにします。新築祝いに限らず他のお祝いも同様です。
できれば、最初に新築の家に招かれたときに新築祝いが贈れるように準備しておくことが肝要です。しかし、実際に出向けない遠方に新築祝いを送る相手がいる場合は、新築に引っ越した後1か月以内に新築祝いを贈りましょう。その際「のし」の選び間違いをしないようにします。新築祝いの「のし」は蝶々結びです。のし書きには、御新築御祝」ないしは単に「御祝」と記載して、姓名をその近くに小さめに書きます。