仮想通貨で起こったトラブル事例の傾向
「億り人」などの言葉が誕生するほど、仮想通貨による取引では短期間で高額の利益を上げられる可能性があります。
しかし、こうした状況を狙って悪意を持った人が詐欺や犯罪を行ったり、知識がないゆえの問題に巻き込まれる事例も多く見られます。
どんなトラブルがあるのかをチェックして、注意力を働かせて投資を行うことが大事です。
トラブルの事例を見てみると、詐欺的な事案に巻き込まれるケースが多いことが分かります。
単純に、業者が暗号資産への投資を行うので資金を振り込めば利益を渡しますといって、その後連絡が付かなくなるといった事例があります。
こうした詐欺に加えて、仮想通貨取引のやり方に慣れていなくて、取引で損失を被り一夜にして資産を失うとったこともあります。
ICOなどの詐欺や不正アクセスには注意が必要
トラブル事例の傾向の中でも、前述の通り詐欺、もしくは詐欺まがいの事例は多いです。
たとえば海外の業者がマイニングを行っていて、それに投資をすれば利益を分配すると言って、数十万円、数百万円の資金を求める事例が見られます。
出資することで数か月で元が取れて、毎月配当金を出していくという売り文句を使いますが、資金を渡した後にその業者と全く連絡が取れなくなるといった詐欺が多いです。
他にも、ICOによる詐欺まがいのトラブルも多いので注意が必要です。
ICOというのは、新しい仮想通貨が作られ取引所などに参加することを指します。
株式取引で言うところのIPOに近いものです。
新しい仮想通貨の最初期に投資をすることによって、後の値上がりで大きな儲けを得られるという言葉で勧誘をしてきます。
実際に新しく仮想通貨が誕生しますので完全なる詐欺とは言えないかもしれませんが、その後その仮想通貨が値上がりすることなく、紙くず同然になってしまうケースが非常に多いです。
知識不足による資産消失
仮想通貨取引をすれば儲かると簡単に考えて資金をつぎ込んだものの、急激な値下がりをして資金を失ってしまうというトラブルも多く見られます。
友人やネットなどの情報を見て、仮想通貨の価格が上がっていて投資をすべきだと考えるようになったものの、投資テクニックも知識もなくて失敗してしまう典型例です。
また、仮想通貨を他人に送金する際に、ミスをして失ってしまうトラブルも見られます。
仮想通貨は相手方のウォレットIDを入力して処理するだけで送金できますが、そのIDを一桁でも間違えると他人に送金されてしまいます。
仮想通貨はもともと匿名性の強いものですので、間違って送ってしまったものを取り返すのはほぼ無理と考えた方が良いです。
こうしたちょっとしたミスでもトラブルが生じることがあるので、慎重に行うべきなのです。