日本国民なら全員が加入しなければならない
国民健康保険とは、加入者が病気や怪我のため、病院で治療を受けた場合、その一定の割合を保険料でまかなうというシステムです。
この保険は日本国民であれば加入の義務がありますし、外国籍の人でも一年以上日本で生活するのであれば、自動的に入ることになります。
国民全体が入るわけですが、この保険の運営は各市町村が行っていますので、保険料の大小は各自治体によって異なります。
また、会社や何らかの組織で健康保険制度を持っていて、それに加入していればこの国民健康保険には入らず、会社で入っている組合などが運営する保険を活用することになります。
どちらにせよ、何らかの形で健康保険に加入するというのが必要なのです。
国民健康保険の仕組み
会社の組合保険に入っているなどのケースを除き、国民健康保険に加入している人は皆、毎月もしくは数ヶ月ごとに保険料を納付しなくてはなりません。
保険料は前年の所得や家族の成員、経済事情などによって考慮され、各自治体が決定するものとなっています。
そして、事前に一定期間の保険料を通知して、一括払いもしくは月払いなどでの納付を求めてきます。
この保険は、個人での加入ではなく、世帯ごとに加入するものですので、世帯主のみに通知がきます。
もちろん、保険の適用は家族全員が可能で、それぞれに保険証が渡されることになります。
国民健康保険のメリット
日本の国民健康保険はしっかりと手厚い制度になっていますので、安心して治療を受けられるというのが最大の特徴です。
基本的には治療費の3割のみを負担すれば良いことになっています。
また、大きな手術をした場合など、高額の医療費がかかっても、ある一定以上の医療費は還付されるというのも、大きなメリットです。
さらには、外国で病気や怪我をしても、しっかりと診断書をとって後から申請すれば、保険が適用される治療法や薬の範囲において、治療費が還付されますので、大きな安心感を与えてくれます。
健康保険を利用するに当たってはいくつかの注意点もあります。
その1つが、すべての治療、薬が健康保険でカバーできるわけではないということです。
美容整形に関する手術や予防注射、ケンカなど不法行為による怪我などは、健康保険は適用されず、実費負担となります。
また、最先端治療や厚生労働省に認可されていない薬剤を使う場合なども、健康保険の適用外となって実費負担になります。
この際には、治療の一部に未認可の薬や治療法が入っていると、一連の全ての治療において保険適用外となってしまうので、かなり医療費が跳ね上がる傾向にあります。
こうした国民健康保険の仕組みを知って、効果的に利用するようにしましょう。